2019年5月13日(月)場所:岩手県工業技術センター
IIRI DESIGN LAB オープニングセミナー
『デザイン経営宣言』~デザインを活用した企業経営のすすめ~
このたび、岩手県工業技術センター内に、岩手県のデザイン支援の拠点となる「IIRI DESIGN LAB」(デザインラボ)が4月に設置されました。
設置の背景として、近年は製品の同質化(コモディティ化)が急速に進んでおり、機能や品質のみで製品の優位性を示すのが困難となっています。製品の売上げを拡大していくためには、ユーザー体験を考慮した魅力的な商品の開発を行い、製品を商品として市場へ供給していくこと、つまり「コトづくりのためのモノづくり」が必要となってきています。
デザインラボは、市場において競争力のある魅力的な商品の開発を支援するため設置されました。岩手県の製造事業者およびデザイナー等を対象に、「デザインの普及啓発」、「商品開発支援」、「デザイン手法・製品技術の研究開発」の3つの活動により、北国(岩手)の暮らしを創造するための支援が行われます。主な活動として、デザイン相談、マッチング、各種セミナー、機器貸出、施設利用などがあります。
詳細は、新しく開設された、デザインラボのホームページへ
http://www2.pref.iwate.jp/~kiri/designlab/index.html
「De.i」で「出会い」と読むとのことです。
当日のオープニングセミナーの内容ですが、デザインラボの概要の説明の後、
経済産業省クールジャパン政策課デザイン政策室の菊地様から国の「デザイン経営宣言」の取組みについての紹介、株式会社エディションズの金谷様、合同会社ツギの新山様お二人から「デザインを活用した経営事例」について講演がありました。
国の「デザイン経営宣言」の詳細については、こちら
https://www.meti.go.jp/press/2018/05/20180523002/20180523002-1.pdf
デザインを企業価値向上のための重要な経営資源として活⽤する経営。
デザインを3階層に分類していて、従来からのデザインと認識されている狭義のデザイン、サービス全体を対象として広義のデザイン、ビジネスモデルとした経営のデザインとがあり、デザイナーもサービス全体、経営のマネジメントまで出来る人が今後必要となるということでした。
金谷様、新山様からは事例を多く聞くことができ、デザインの必要性と地方における活動のヒントを頂くことができました。2人に共通していたことは「経営のデザイン」まで行っていたということでした。ただデザインするのではなく、会社の経営までをデザインし、商品・会社のブランディングまで考える、デザイナーというよりは私から見たらコンサルタントって感じでした。
金谷様の活動については、こちら
株式会社エディションズのFacebookページ
https://www.facebook.com/editions.iwate/
新山様の活動については、こちら
https://www.onestory-media.jp/post/?id=1899
金谷様からは岩手県の事例として、
ベアレン鋳造所と及源鋳造、2社の紹介がありました。
ベアレン鋳造所
https://www.baerenbier.co.jp
及源鋳造㈱
https://oigen.jp
どちらもホームページを見て頂ければ分かるのですが、
素敵なデザインになっていますよね。
2社に共通していることとして、
経営者がデザインに対して理解をし活動しているという点です。
企業でデザインに取り組む上で経営者の理解と組織全体での活動が大事とのことでした。より多くの人の意見を聞き、会社の理念や強みからデザインを考えていくことで会社として考えが整理され、良い方向に進んでいきます。
セミナーの最後にパネルディスカッション。
デザイナーとしての悩み・本音?も聞くことができ非常に面白い内容のセミナーでした。
デザインはセンスでは確かにあるようですが、練習していくことでセンスが磨かれるということでしたし、良いデザイン、悪いデザインを判断できる知識を持つ必要が特に経営者はあるということでした。
デザインのセンスはない私ですが、今後少しずつデザインも勉強していきたいと思います。本当に勉強するのか??笑。そんなモチベーションが上がるセミナーでした。