2022年12月21日(水)オンラインにて、低コスト化に関するセミナーを開催しました。講師は、設計に関する多数の書籍を執筆され、多数の企業へのコンサル実績のある國井良昌様です。
<講師略歴> 國井良昌 様
横浜国立大学・工学部・機械工学科卒。國井技術士設計事務所として、設計コンサルタント、セミナー講師、大学非常勤講師として活動中。國井技術士設計事務所: http://a-design-office.com
概要
低コスト化・・・もううんざり!そのような人に新しい感覚の「道具」を習得してもらう内容をわかりやすく説明を受けました。海外大手メーカーが導入し、大きな成果を挙げたその具体的な手法について、現場で役立つ最新手法の理解を通して、実務に直結させられるように学ぶことができました。使う学問は「中学1年の数学」だけ。低コスト化活動・・・ナンセンス!低コスト化だけで活動するのは、もう、昔の話で時代遅れ。少ない費用で高い成果が得られる場合、「コストパフォーマンスが高い」と表現しますね。設計的には、「品質とコストの両立」、「品質とコストの設計バランスをとる」といい、最高レベルの設計ワザ、最高レベルの生産技術ワザとされています。最高レベルですが、使う学問は「中学1年の数学」だけ。明日か実践できる手法を現役の設計コンサルタントに指導いただきました。
テキストには、講師の國井様の書籍である、ついてきなぁ!品質とコストを両立させる「超低コスト化設計法」(日刊工業新聞社)の他、補足のテキストなども使いながら分かりやすく解説をしていただきました。
プログラム
第1章 低コスト化はうんざり!
1-1 間違いだらけの開発手法選び
1-2 価格破壊は自己破壊
第2章 低コスト化手法の全種を紹介
2-1 隣国が躍進したその訳は日本が捨てたVE手法
2-2 日本生まれのQFDで人気のデジカメを企画
2-3 日本生まれの品質工学で人気のデジカメを再企画
2-4 韓国工業界躍進の原動力はTRIZ(トゥリーズ)
2-5 甘い!日本の大手自動車企業の標準化
2-6 なんでもできるモンテカルロシミュレーション
2-7 中1数学で実践するコストバランス法
第3章 これならできる!コストバランス法
3-1 中1数学を駆使するコストバランス法
3-2 「これ以上の低コスト化はできない!」の見える化
3-3 部品における30%コストダウンへの具現策
3-4 組立における30%コストダウンへの具現策
第4章 実習:コストバランス法で鉛筆削り器を半額へ
4-1 鉛筆削り器を30%コストダウンする
4-2 鉛筆削り器を半額にする
4-3 成果発表
第5章 TRIZ 40で低コスト化を発想する
5-1 直ぐ出来る!TRIZ 40の発明原理26アイテム
5-2 ちょっと難解!TRIZ 40の発明原理14アイテム
5-3 発想は40項目だけ考えれば良い
5-4 水中翼船とフトン圧縮袋を逆分析
低コスト化開発手法としての7つ道具を短時間で分かりやすく解説していただきました。
- ①VE(Value Engineering)
- ②QFD(Quality Function Deployment 品質機能展開)
- ③TRIZ(トゥリーズ)
- ④品質工学
- ⑤標準化
- ⑥モンテカルロシミュレーション
- ⑦コストバランス法
私も一緒に聴講させていただき、非常に勉強になる1日でした。
2軸のグラフで検討する方法は、目から鱗でしたね!
鉛筆削りを題材にした実際の低コスト化も実践的で勉強になりました。
ご興味ある方は、ぜひ、書籍を!セミナーも東京中心に開催されているようですよ。
【Amazon本】ついてきなぁ! 品質とコストを両立させる「超低コスト化設計法」
https://amzn.to/3WxF0kJ
セミナー終了後の質問タイムでは、岩手県人では珍しく、多くの質問があり、それに講師の國井様も熱くお応えいただき、大変感謝です。低コスト化は深刻に悩んでいた内容なのだと改めて実感させられました。
材料費が高騰してきている中で、設計段階からの低コスト化を考える必要が設計者には求められてきており、そんな悩みを少しでも解決するセミナーになったのであれば、企画側として嬉しい限りです。
来年も是非、國井様を講師にセミナーを開催できればと思っております。
今度はリアル対面でやりたいですね♪
國井様は、設計に関する様々な書籍、様々なセミナー講師をしております。
國井様特設サイト:https://kunii.biz
ご希望の内容があれば、ご連絡ください。