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レポートNo.176:製造業向けものづくりDXセミナー

2023年9月20日(水)北上オフィスプラザ(岩手県北上市)セミナールームを会場に「製造業向けものづくりDXセミナー」を開催いたしました。

ものづくり製造業においては、現実課題として、リードタイム短縮、自動化・ロボット協業、競争力アップなど様々な課題をお持ちのことと思います。将来的課題としては、DX、スマート化工場への取り組みなどがあり、どのように自社として進めていけば良いか、お困りになっている企業も多くいらっしゃることと思います。今回のセミナーでは、DXの進め方や人材育成についての講演や革新的なスマート工場のオンライン見学、岩手県内事例紹介等を行いました。

特別講演

JMAC㈱日本能率協会コンサルティング デジタルイノベーション事業本部 本部長 毛利 大 様から、モノづくりのデジタル化に取り組むべきデファクトの課題について、現場に寄り添ったスマートファクトリー化支援の経験を踏まえつつ、構想策定の考え方、プロジェクトを推進していくためのデジタル人材の役割・確保・育成について、紹介していただきました。

数々のコンサル支援をされているご経験の実務的なお話しで、今後、企業がDXに取組んでいく際の進め方について多くのヒントを詳しく教えていただきました。

株式会社 日本能率協会コンサルティング
日本能率協会コンサルティングは日本の成長を支援する総合コンサルティングファームです。

オンライン工場見学

富士通アイ・ネットワークシステムズ㈱ DX推進室 室長 武井 尚也 様から、社内実践から得たスマート化を進める上でのポイントや効果、生産革新の取組みをオンライン工場見学形式で紹介いただきました。

組立ラインの見える化、作業分析などについて様々なツールの紹介もいただきながら説明があり、これから工場のDX化を進めていく企業にとって、有益な情報を多く得ることができました。

富士通アイ・ネットワークシステムズ
富士通アイ・ネットワークシステムズ

岩手県内企業DX取組事例①

フジキン㈱ 実戦製造課 主位 小野寺 将吾 様から、仮想試作機上で組立性検討を行う「VPS MFG」を活用した生産準備業務の効率化に向けたカイゼン取組み事例を紹介いただきました。

フジキン㈱様は、精密バルブメーカーであり、岩手県の東北工場では、集積化ガスシステム(IGS)の製品の組立てを行っており、「VPS MFG」を使用した作業の標準化、分かりやすい手順書の作成に取り組まれ、大きな効果を出しておられました。

バルブのフジキン|特殊バルブ・継手・流体制御機器メーカー
フジキンは真空~高圧、低温~高温、耐腐食性、耐摩耗性、高精度、超高度などに優れた特殊バルブ・継手・マスフローコントローラなどの流体制御システムを開発・製造・販売しているバルブメーカーです。その中でも、バルブを変えた世界初素材のファインセラミックスバルブは、排煙脱硫装置用バルブに最適な特性を備え、これまでに多くの賞を受賞しました。設備面では、フジキンが誇る世界最高水準、クラス1のクリーンルームで、半導体製造用の超精密バルブ機器を生産しています。また、チョウザメ養殖や医療機器のライフサイエンス分野も展開しています。

岩手県内企業DX取組事例②

㈱タカヤ 建設営業部 課長 大野 優介 様から、未来を見据えた建設DXへの全社的な意識向上を高める啓蒙活動や、主力事業のひとつである工場建設においてBIMの活用促進を通じた顧客満足度向上の取組みについて紹介いただきました。

建設関係における3Dデータの活用についてのお話しは、製造業に置き換えても同じところが多くあり、3Dデータ活用のメリット、重要性について、改めて勉強させていただきました。今後も3Dデータ活用を普及していくべく、がんばっていこう!と身が引き締まりました。

株式会社タカヤ
株式会社タカヤは建設業の殻を抜け出して「変化しながら成長する」企業です。同じ場所に安定志向のようにとどまることはせず、「非連続の延長」に挑むことで会社とスタッフが新しいステージに上がることができます。

3Dデータ活用から始める ものづくりDX

デジタルプロセス㈱ VPSビジネス部 小澤 浩幸 様から、ものづくりDXの一歩目を踏み出すために必要な3Dデータを活用するソリューションと様々な事例を紹介いただきました。

VPS製品をはじめ、VRやARを活用した製造現場での事例などの紹介があり、設計製造ノウハウのデジタル化、作業者への教育、自動化・省人化に向けた取組みの参考になる内容でした。

COLMINA デジタル生産準備 VPS
3次元デジタルデータを用いて組立業務を主体としたモノづくり検証と伝達を支援し、ものづくりの品質向上と原価低減に貢献する「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA デジタル生産準備 VPS」をご紹介します。

富士通製造業ソリューション紹介

富士通Japan㈱ 産業ソリューションビジネス部 シニアマネージャー 益山 智行 様から、岩手県製造業に合致想定するソリューションをピックアップして紹介いただきました。背景・課題に応じたあるべき姿、想定導入効果も紐づけて製品概要を分かりやすく説明いただきました。

ソリューションの紹介だけでなく、取り組み事例を交えた説明があり、具体的な内容を知ることができ、非常に参考となる内容でした。富士通Japan様では、企業様のお困りごとに真摯に向き合い、一緒に課題解決に向けたご提案をされていましたので、DXに取り組みたいけど、どうして良いか困っている企業様は、一度、ご相談してみては、いかがでしょうか。

富士通Japan
富士通Japanは、自治体、ヘルスケア、教育機関を始めとした公共分野と、製造、流通など民需分野を長年担当しており、その豊富な業務ノウハウを活かした提案と技術力により、クラウド化、システムのモダナイゼーション、デジタルトランスフォーメション(DX)を強力に推進してまいります。

DXに向けた3Dデジタルものづくり

最後に、私、いわてデジタルエンジニア育成センターの小原から、活動内容やセミナーの案内をさせていただきました。弊センターのホームページに「事業マップ」「セミナー情報」などを掲載していますので、ぜひ一度、ご確認ください。

いわてデジタルエンジニア育成センター | 3次元CADを中心にデジタルモノづくりの流れを学べる環境・カリキュラムを構築

岩手県と北上市で運営する「いわてデジタルエンジニア育成センター(DEセンター)」では、県内ものづくり企業に対して、3Dデータを設計だけではなく、生産準備業務や生産現場においても活用する「3Dデジタルものづくり」を促進するため、セミナー開催、操作体験会、事例づくり等に取り組んでいるところです。

生産技術部門における3Dデータの活用は、量産開始までの期間短縮やコスト削減、設計側への早期提案などを可能とするものであり、大手企業では取り組み始めていますが、県内の中小企業にとってもメリットが大きいと考えています。

このため、生産準備業務のデジタル化に関する技術の普及啓発を目的として、事例発表を含めたセミナーを開催させていただきました。今後も有益な情報をお届けできるよう努めて参りますので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

今回の開催にあたり、ご協力いただきました講演者の皆様、富士通Japan様には深く感謝し、厚くお礼申し上げます。ご参加の皆様も大変ありがとうございました。

製造業向けものづくりDXセミナー
日 時:2023 年 9月 20日 (水) 13:00~16:30
場 所:北上オフィスプラザ 2F セミナールーム(北上市相去町山田 2-18)
主 催:株式会社北上オフィスプラザ、職業訓練法人北上職業訓練協会
主 管:いわてデジタルエンジニア育成センター
協 力:岩手県、北上市、富士通Japan

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