2022年9月21日(水)いわてデジタルエンジニア育成センター(岩手県北上市)を会場に講師には、株式会社アルゴグラフィックス様、ヘキサゴン・メトロジー株式会社様をお招きして、測定領域のDX推進セミナーを開催しました。(主 催:㈱北上オフィスプラザ、職業訓練法人北上職業訓練協会 主 管:いわてデジタルエンジニア育成センター 協力:岩手県、北上市)
従来は3Dモデルから2D図面を作成、測定箇所を帳票に転記して測定するものの、2D図面では測定箇所が把握できず、より多くの2D図面を作成、測定を繰り返す事で時間的なロスが多く発生していました。
また、様々な測定データは有るものの、システムやフォーマットが異なるため有効に使えていないケースも多いとお聞きしています。
今回はネットワーク上でつながった各種測定データをDB化して一元管理。全ての測定データを分析し見える化する事で効果的な統計的不良対策が出来る仕組みをご紹介しました。また、非接触アーム式三次元測定機のデモ・実演も行い、測定準備時間も含めた測定スピードの速さも確認いただきました。
ポータブル三次元測定アーム「Absolute Arm」
デモしたいただいた非接触アーム式三次元測定機は、Absolute Arm です。
特徴は、アブソリュートエンコーダ方式により、キャリブレーション等することなく、スイッチをオンにするだけで、簡単に測定を始めることができます。プローブやレーザースキャナなど様々なパーツを取り付け、多様な測定が行えます。
コンパクトタイプもあり、加工現場に持ち込み、高精度な検査が行えます。
PolyWorks|Inspector
セミナーでは、測定機の紹介だけではなくソフトウェアの紹介もありました。
PolyWorks|Inspectorは、ポータブル測定機やCNC CMMを使用して部品の寸法を管理し、製造上の問題を診断・防止し、リアルタイム測定により部品組み立ての支援を行います。製品の品質を管理するユニバーサル3D寸法解析および品質管理ソフトウェアソリューションです。MicroRidge MobileCollectワイヤレスシステムに接続し、ノギスやマイクロメータなどの手動測定ゲージの測定値を検査プロジェクトに取り込めます。
Q-DAS データ分析
今回のセミナーでは、測定だけではなく、測定後のデータ分析ツールの紹介もありました。
Q-DASは、製造業に特化した品質データの可視化、工程能力分析、最適化を実現するツールです。データのリアルタイムモニタリング、データ自動収集、分析、データマネジメント、そしてレポーティング業務を統合的に行う事ができます。品質データによる工程のデジタルツイン化を最終目的としていて、製造設備と、検査/測定データをリンクさせ、結果から工程変動の原因を究明し、プロセスパラメータ(生産設備の様々な設定)を生産状況に合わせて調整し、常に最適な工程状態を保持します。
セミナーでは、無線ノギスを用いた使用例もデモしていただきました。
単にノギスから出力されるデータを収集するだけなら一般的なデータ収集ソフトでも可能ですが、オペレータに測定箇所をビジュアルで指示する事ができ、予め設定された通りにオペレータに測定させる事ができます。測定されたデータは予めプログラムされている評価基準に沿って自動解析され、オペレータにリアルタイムで情報を提示します。下記は参考動画です。
以上、今回の測定領域のDX推進セミナーでは、3Dデータを活用した実際の製品の検査から測定値と設計値との分析まで、デジタルツインの活用したものづくりについての内容でした。生産過程での測定・実測結果を分析し、設計にフィードバックすることで品質向上と手戻りを削減できます。また測定結果をデジタル化して蓄積・分析することで品質不良の早期発見と予測を実現できます。
上記のソフト・機器に興味がございましたら、メーカーにお繋ぎしますので、お問い合わせください。
https://iwate3d.jp/contact/