2019年9月11日(水)北上オフィスプラザ(岩手県北上市相去町山田2-18)のセミナールームにて、3DCAD/CAMソフトウェアであるMastercamの新機能と便利機能の紹介セミナーが開催されました。
Mastercamは、2軸から3軸加工、オプションの追加で複合面5軸加工まで対応可能な 「Mill (ミル)シリーズ」、さらに複合旋盤まで対応可能な「Lathe(レーズ)」や、 「Wire(ワイヤ)」も製品ラインナップされており、また、彫刻加工をサポートする「Art(アート)」や2次元図面はもとより、ソリッド&サーフェイス混在型のモデリングを実現したハイブリッドCAD「Design」も機能搭載され、様々な組み合わせによる機能の拡張や最新の豊富なオプションにより、加工業界のあらゆるニーズに対応したCAD/CAMシステムです。
詳細については、上記の画像をクリックして、JBM様のサイトを御確認ください。
簡単にMastercam2020の新機能の一部を紹介すると、
システム全般の強化
●関連性のチェック機能
要素アナライズ、コマンドに関連性のチェック機能が追加されて、要素に関連づいているツールパス、ソリッド、寸法などをチェックすることができるようになっていました。
●選択要素に応じてメニューを最適化
グラフィック画面上で選択されている要素の種類に応じて、リボン、メニューに表示されるコマンドが自動的に変わるおゆになりました。例えば画面上でソリッド要素を選択している場合は、ソリッドに関係するコマンドのみをメニューに表示できます。
●トランスレーターの更新
Rhino6、CATIA V5 R28、SolidEdge 2019、SOLIDWORKS 2019、
ACIS SAT 及び SABファイルについては、Spatial 2019 1.0に対応
CAD機能の強化
●穴テーブルの自動作成
旧バージョンでは、アドイン機能だった穴テーブルの作成機能がデフォルトでツールバーに追加されており、ソリッド形状に対応するなど、機能強化も加えられていました。
●一筆書きのフォントに標準対応
文字作図や注釈作成などの標準のMastercam機能に使用できる一筆書きのTrueTypeフォントが追加されており、旧バージョンでは袋文字になっていた日本語文字も中心線のみで表示できるようになっています。
CAM機能の強化
●オーバルフォームとレンズバレルフォームに対応
高品質な仕上がり面と高効率な加工の両面を実現するオーバルフォームとレンズバレルフォームが工具タイプに追加されており、ミーリングのツールパスで使用可能となっていました。
●穴あけ加工のツールパスを強化
ドリル、サークルミル、ヘリカルボア、ネジ切りミルの各ツールパス、パラメーターに工具軸制御オプションが追加されており、2軸加工として定義した工程を5軸加工に切り替えることができます。また、セーフティゾーンの設定も追加されていますので、5軸ドリル加工の際にも安全に工具を退避させることが可能です。
●3D高速ブレンドツールパスを追加
ブレンドツールパスが新たに3D高速ツールパスに追加されています。従来の複合面仕上げブレンドツールパスでは、対応していなかったホルダー形状の定義や取残しストックの設定など、高速ツールパスならではの機能が利用できます。
●バリ取りツールパスの強化
バリ取りエッジの検出範囲を限定することができるオプションが追加されました。
●3D旋盤工具を強化
チップ形状とホルダー形状を3Dモデルとして定義することができるチップデザイナーとホルダーデザイナーが追加されており、頻繁に使用するチップやホルダーを3D工具としてライブラリーに保存できるようになりました。
以上、一部の新機能の紹介でした。
セミナーでは、新機能の他に、JBM様で提供されているオプションソフトについても紹介がありました。保守サービスに加入している特典として無償提供されている7種を少しだけ、ここでも御紹介します。
JBM製オプションソフト
上記の画像をクリックすると、JBM様のサイトで詳細が確認できます。
①加工指示書
Mastercamの工程内容を、自由なフォームでEXCELへ出力
②DrillAuto(2D自動ドリルパス作成ソフト)
2D図面をベースに複合ドリル加工パスをシンプルな操作で、スピーディに作成
③ストロークフォント
センターラインフォントシステム、文字の回転・傾斜・円弧上配列など、様々な配置を設定することが可能
④ハイブリッド加工テンプレート
2軸・3軸加工の自動化を実現。手間のかかっていたNCデータ作成を標準化し、時間短縮
⑤Hybridsort(高機能加工工程ソート C-Hook)
全く新しいソートシステム。複雑な加工工程を簡単な手順で思い通りに並び替え
⑥ホルダーマネージャー
リーチングメーカーのホルダー形状を簡単に検索し、ホルダーデータとして登録できます。
⑦編集長
NCデータの編集・確認・通信・印刷・描画シミュレーションを簡単な操作で行い作業効率を向上させるソフトウェア
その他に有料ですが、
⑧iToolsというものがあり、インターネットで工具データを検索し、Mastercamのツールライブラリに取り込むことができる工具管理ツールがあります。
http://www.jbm.co.jp/products/cadcam/mcam_jbm_related/utility.html
セミナーの内容については、以上ですが、他にもセミナールームの後ろには、展示品が置いてありました。
「USBぴ~太郎」
●USBメモリが使えるNCデータ出力装置
データサーバ機能を持たないNC工作機と接続し、大容量プログラムデータの高速DNC転送やNC制御機のメモリの入出力を行う小型、簡単操作、低価格が特徴。
詳細→http://www.jbm.co.jp/dnc/usb_p_taro/index.html
以上、今回のMastercampのセミナーレポートでした。
何か御相談ありましたら、お気軽に御相談ください。