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レポートNo.061:3Dプリンタ産学連携セミナー

2019年3月28日(木)13:30~17:00
場所:北上市産業支援センター(岩手県北上市相去町山田2-35)

3Dプリンタ産学連携セミナー
~「3Dプリンタ」によるモノづくり最前線について~

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3Dプリンタ技術と活用の最前線について勉強してきました。

①岩手県立大学ソフトウェア情報学部 土井教授
はじめに岩手県立大学ソフトウェア情報学部の土井教授から3Dプリンタによる造形技術と各分野への応用について講演があり、3Dプリンタの基本原理、造形方式など3Dプリンタに関する基礎技術や製造業だけではなく、医療や土木関係での活用事例について聴講。

非接触計測装置を用いた計測として、CT、MRI、エコーを用いた3Dプリンタの活用や、ドローンを活用した3Dモデルの作成事例の紹介等もありました。

【写真】岩手県宮古市の山王岩(ドローンで計測して、フルカラー3Dプリントした造形物)
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論文:http://advancedvislab.com/wp/wp-content/uploads/29-07-kou.pdf

②株式会社アピール
続いて、青森県の株式会社アピール様から東北企業の3Dプリンタ活用事例について聴講。
アピール様では、自社で機械装置の設計・製造もしており、社内での生産ラインの冶具制作に3Dプリンタを活用してもいました。
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3Dプリンタを活用する前は、現場の声として、
・冶具を製作しても現場に届くのに時間がかかりすぎる
・必要な時にすぐ使えるようなストックパーツが必要
・冶具の形状変更をしたいが、すぐに対応ができないため、改善が先延ばしになる

などがあげられており、その課題を解決するために3Dプリンタの導入を検討し、当初は低価格3Dプリンタの導入を検討していたが、自社の求めているレベルにないことが分かり、ハイエンドモデルを講習し、外部への造形サービス展開も含めて長期的な考えで導入を決定したとのことでした。

社内での活用により、
・必要な時に必要な数だけ製作するため在庫はほぼ不要になった
・冶具の内製化により、外注費の削減が可能になった
・冶具、パーツの軽量化により効率がUP
・すでにデータあるので、形状変更が容易で改善スピードがUP
・社内教育には抜群の効果あり

教育ツールの活用として、
コネクタなどの1円玉よりも小さな製品の検査を新人に教える場合、製品モデルを3Dプリンタで拡大プリントして、見づらいものを見やすくして、検査工程の教育に役立てたりもしていました。

造形サービスの事例としては、工業分野をはじめ、建設業関連、文化財関係、医療分野など様々な分野での活用事例を聞くことができました。

JAXAと一緒に共同特許も出願しており、素晴らしい取り組みの数々を聞くことができ勉強になりました。

③アルテック株式会社
3番目の講演として、3Dプリンタ代理店のアルテック株式会社様から全国の3Dプリンタ活用事例について聴講。

【写真】アルテック様が展示していた3Dプリンタの造形物(フルカラー品)
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アルテック様で取り扱っているFDM式とPolyjet式の3Dプリンタをメインに特徴と活用事例について紹介がありました。活用事例として、自動車のインテリアデザインやドアのシーリング評価、ライトの評価検討、エンブレム張り冶具など自動車業界で多く3Dプリンタが活用されていました。

また3Dプリンタで樹脂型を製作してブロー成型や射出成形、プレス成形などをしている事例についても聞くことができた他、飛行機、医療・歯科関係での事例など日本だけではなく、世界での活用事例を聞くことができました。

3Dプリンタの可能性がまだまだ無限大であることを感じることができるセミナーでした。

【情報提供】
最後に、私(小原)から、4月1日から利用スタートするフルカラー3Dプリンタ等について紹介をさせて頂きました。
PRチラシ
2019年4月1日より、フルカラー3Dプリンタ、3Dスキャナ、解析ソフトウェアの利用が可能となりました。詳細については、下記のPDF資料をご覧ください。
分からないこと等ありましたら、お気軽にご相談頂ければと思います。
【PDF資料】https://kop.jp/mono/img/file103.pdf

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