レポートNo.033:建設3次元技術活用フォーラム2017

レポートNo.033:建設3次元技術活用フォーラム2017

2017年10月14日(土)岩手県立大学ソフトウェア情報学部にて、復興加速化フォーラム2017~建設3次元技術活用フォーラム~が開催されました。
i-ConstructionとCIM/BIMの最新活用事例の発表、土木/建築3Dソフトのハンズオンセッションなどがありました。
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<フォーラム概要>
復興計画における3Dモデルの活用は、復興加速化において非常に有効と考えれますが、現状の課題として3Dモデルの開発期間の短縮、開発環境の整備、土木・建築業の3次元CAD技術者不足などが挙げられます。また昨年より国土交通省は、労働生産性50%UP!を目標に「i-Construction」として情報化施工やCIM/BIMに積極的に取り組んでいます。
(1)CIM/BIMの概念を取り入れた3D復興計画モデルの迅速な作成手法の構築
と開発環境の整備への支援、
(2)業界労働生産性UPと、不足する土木・建築の3次元CAD技術者育成支援、
(3)技術者の長期的な雇用を得るための県内企業の育成

RoomA:事例セッション 10:00~10:30
「復興加速化プロジェクトの概要紹介と活動事例」
岩手県立大学ソフトウェア情報学部 土井章男教授

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復興計画を従来の2次元図面ではなく、3次元CADによる3Dモデル化したことで、2Dよりも3Dの方が分かりやすく、住民説明会で使用する等、どんな街になるか?どんな建物が良いか?防潮堤の高さは?どんな木が良いか?などの検討がコミュニケーションがとりやすく進めやすいとのことでした。
ただし、3Dモデル化するのには、スキルが必要で簡単ではなく、人材育成が必要で女性も活躍できる分野であるということでした。
また、観光地PRのツールとしても使え、VR(バーチャル・リアリティ:仮想現実)とも組み合わせることで、より分かりやすく、楽しめるとのことです。
3Dモデル化する際にドローンを使用して、正確に低コストで短時間で計測を行い3Dモデル化する事例の紹介もありました。計測データは点群データとなるため、点群から3DCADモデル化するには、こちらも同様にスキルが必要で人材育成が重要ということでした。
今後の取り組みとして、著名な観光地3D計測、土木系ICT人材の育成、3D地図化と観光地・市街地PRを進めていくようです。非常に楽しみですね。

RoomA:事例セッション 10:35~11:15
「CIM/i-Constructionを見据えた3次元計測/設計事例」
㈱昭和土木設計 ICT推進室 佐々木高志氏

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平成28年台風10号災害対応についての説明がありました。ドローン(UAV)を使用し被災直後の様子を撮影し3D化を行い復旧事業に取り組んだことで、撮影が困難なところでも低コストで早く撮影をすることができ、人手でも最小人数、わずかな労力で済んだということでした。他にもUAVを活用した橋梁景観設計の事例の紹介がありました。
こちらYoutubeに動画が公開されていますので添付します。
3Dだと本当に分かりやすいですよね。

3次元で設計を進めることで、フロントローディングが実現でき、コンカレントエンジニアリングが行えるメリットがあるということでした。2次元で確認しにくい部分を可視化、設計ミスの減少・防止、部分変更の反映、体積、表面積、質量、重心等の情報取得、構造解析に連係、干渉チェックによる問題抽出、生産効率向上などが行えるとのことでした。
この辺は製造業の3次元設計のメリットと同じだなと感じました。
VRにも取り組んでいて、北上コンピュータ・アカデミーともコラボレーションしグランプリや技術開発賞などを頂いているとのことで素晴らしいと思いました。

北上コンピュータ・アカデミー HP
卒業研究の成果報告:株式会社昭和土木設計様協力
http://www.kca.ac.jp/archives/schoolinfo/gr16_ccteam4/

RoomA:事例セッション 11:20~12:00
「i-ConstructionにおけるICT活用工事の概要と今後の展望」
日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所
研究第3部 次長 藤島崇氏

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i-Constructionについて、国での施策の状況について説明がありました。
3Dレーザースキャナやドローンなどの新しい測量技術を使用するために、従来の評価の仕方や段取り方法を変更しているとのことでした。何が仕事をする上で重要で、どうすれば効率化できるのかをきちんと考えることが重要となり、新しい物・技術を取り込むには、従来のやり方を変える必要があることを改めて思いました。
最後に藤島氏がおっしゃっていましたが、i-Constructionとは、今まで、変わらない(変えられない)と考えれていた、基準・制度を含めたカイゼンが実行される。現場のカイゼン、カイゼンの継続には、現場の声が必要です。技術を使うのは現場の技術者です。道具は勝手に動きません。新たなツールがドンドン土木現場に進出中とのことでした。
国の動きが分かり非常に勉強になり、今後の土木業界の進化が楽しみです。

RoomA:事例セッション 13:00~13:25
「太陽光発電所計画への3D技術活用」
㈱TOKU PCM 細川智徳氏

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太陽光のパネルの配置を2Dではなく、3Dで行うメリットについて説明がありました。3Dで検討を行うことで切土量・盛土の量をコンピュータで簡単に計算しながら現状斜面の有効活用の検討が行え、パネルを配置した個々の座標を簡
単に取得することができるとのことでした。また影の検討・シミュレーションが行え、夏の時期、冬の時期、朝から夕方までの時間変化の中で、どう影がつくかを見ることができていました。またパネルの干渉チェックも行うことができます。3Dで行うことで、2Dで検討するよりも多くの太陽光パネルの配置を行うことができ、相手にも理解してもらいやすいとのことでした。

画像:TOKU PCMのホームページより    https://www.tokupcm.com
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RoomA:事例セッション 13:30~14:10
「3次元計測コツとポイント 3次元計測サービス会社の取組紹介」
㈱Koike 代表取締役 小池 雄利亜氏

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㈱Koikeは、製造業用から土木用まで様々な3Dスキャナ、ドローンを保有し計測サービスを行っている会社で、NHKやANA、NTT、自動車関係、製鉄所、大学、盲学校、博物館など様々なお客様の要望に応えていました。
保有している3Dスキャナ(Koileのホームページ)
http://www.koike.xyz/wp/company-overview/lineup
事例として、下の画像の芸術カボチャを3Dスキャンしてデータ化したとのことでした。
アーティストが製作したものを忠実に再現するのに3Dスキャナが役に立つとのことです。
https://www.ana-cooljapan.com/contents/art/
キャプチャ
発表では他にもカメラ機能、解像度の違いによる3D計測の精度について説明がありました。カメラの解像度が良ければ精度が良いということではないことを知りました。

それ以外にもRoomAでは、
「UAV LiDARを使用した一級河川堤防の横断測量の事例」
第一航業㈱ 事業化推進部 高松正樹氏

「建築設計、施工への3D技術活用と最新建築設計手法BIMとは」
㈱大塚商会 技術本部 石橋紀幸氏

「建築3D計測と3Dモデル・VRの活用」
㈱TOKU PCM  榊原健二氏

とても興味深い内容だったのですが、私はRoomBでのFusion360のハンズオンセッションがあったため聴講できませんでした。

RoomBでは、土木系としてInfraworks、Civil3D、Recapのハンズオン、建築系としてRevit、3dsMaxがTOKUPCMの榊原氏によって行われていました。
こちらも参加したかったのですが、体は半分にはできなかったのでRoomAで話しを聞くことにしたというわけです。
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私が行ったFusion360のハンズオンの内容は、AutoCADで作成した建築の平面図をFusion360に読み込んで来て、3D化してインテリアの配置を行いレンダリングまで行いました。

RoomB:ハンズオンセッション 15:10~16:30
「最新3DCAD Fusion360のすごい機能を体験してみよう!」
オートデスクエキスパートエリート
いわてデジタルエンジニア育成センター 小原照記氏

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事例セッション、ハンズオンセッションと盛り沢山で非常に勉強になるフォーラムでした。部屋の外には、VRの展示もしてありました。
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建築・建設分野でのVRは、上空から町並みを確認したり、建物の中に入ってみたりなど、今後益々、活用が伸びていきそうです。建築・建設分野での3D技術は、国の施策としても取り組んでいることから発展し進んでいくと感じました。今回フォーラムに参加した感想として、3Dを活用することで仕事が楽しく行え若い人達も集まりやすく、女性も活躍できる分野であると感じました。今後の発展が楽しみですし、また人材の育成が急務だと感じたので増やす活動を微力ながら行っていきたいと思います。
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