2023年11月30日(木)東京を会場に開催された「iCADフォーラム 43rd」に参加してきました。
設計者の「生」の声を届けたい!という主催者側の想いのあるイベントで、43回目の開催となります。11月14日は名古屋会場、11月22日には大阪会場で開催されています。
今回の東京会場には、350名の参加だったようです。凄い人!!!!
そんな中、、、席は指定だったのですが、私、なんと、、、
前から2列目の真ん中!!!!!
こんな良い席で聞いて良いの?????
「申込みが早かったので、」と主催者から、、、
ありがとうございます!!!
せっかくいただいた機会なので、これは、きちんと聞かれなければ!!
講演が始まる前に配布された資料の確認!
私の連載記事がある月刊誌「機械設計」が入っていました!
meviyからの招待場も入ってた!
記念撮影も♪パシャリ♪♪
さてさて、本題の講演ですが、少しだけ紹介させていただきます。(※私の所感も含まれています。)
富士通株式会社
はじめに主催者の富士通㈱様からのご挨拶があり、昨今の製造業におけるトレンドや課題について、お話しがありました。サプライチェーンの脆弱性の顕在化、労働力不足、エネルギー高騰、脱炭素に向けた取組の加速と規制化などを上げ、変化に対応していくためにデジタルツールの活用、現実世界では行えないバーチャル検証を行うデジタルツインなどの説明がありました。
イビデンエンジニアリング㈱
最先端ICパッケージ基板の技術で世界のエレクトロニクス分野をリードするイビデン株式会社の国内グループ会社の1つで、水力発電の設計施工から治具・金型、自動化生産設備(専用機)の設計製造を行っています。
3次元活用による専用機における信頼性の向上と制御連携に向けた取り組み
3DCADをDS社からiCADに移行した経緯や見積から構想設計、詳細設計へと進む中でのiCADを活用した干渉チェック、動きの確認、タイムチャート制作とタクトタイム確認、調達リスト作成、3Dプリンタによる試作、VRの活用などの紹介がありました。事前に検証ができることで、物を作ってからのミスが減り製作時間の短縮につながり、見積時の提案内容も充実するようになったとのことでした。
㈱デンケン
FA装置関連事業、半導体関連事業、エネルギー関連事業、駐輪事業、健康・医療機器関連事業、精密板金機械加工事業の6事業を柱とし、幅広い分野へ多岐に渡る製品・サービスを展開することで、国内だけでなく海外からも多くの信頼を得るに至っています。
100日で実現した3次元CAD立上げとRPAによる業務改善
2DCADでの設計による様々な課題に直面し、3DCADを導入したが、当初は全く移行が進まなかった。トップから完全移行の命令があり、計画を策定しプロジェクトとして取り組み、100日で3次元CAD立ち上げを達成した内容について具体的な苦労も交えながら説明がありました。運用ルールを策定し効率化を図り、ルールを守るための仕組化が大事であることを改めて学べました。
その他、RPAを活用したデータ変換や手配書の作成についても動画で分かりやすく紹介があり、単純作業の自動化の参考になる情報をいただけました。
NOK㈱
日本初のオイルシールメーカー。国内の全ての生産拠点に生産技術部門が設置されており、ものづくりにおいて核心となる生産設備を中心として自社開発・設計を積極的に行っており、品質向上や原価低減はもちろん、昨今ではカーボンニュートラルへの貢献に取り組んでいます。
自社開発生産設備の開発プロセス合理化への取り組み
iCADで制作した3DデータとPLCプログラムを連携させた制御検証システムを活用した取組みの紹介がありました。設備が出来る前にプログラムの検証ができるため、デバック工期短縮、インターロック不備による損傷防止などへとつながり、設備のQCDが向上していました。
iCAD株式会社
最後に、iCADの機能や今後の考え・方向性について説明がありました。
iCADは、解析曲面に特化したCSG表現に独自のCADカーネル技術を追求することで、300万部品を0.2秒で扱う超軽量、超高性能を実現しています。機械設計を行うための道具として、機械全体をサクサク扱えるレスポンス性能と設計者が試行錯誤に使える操作性に拘っていました。
その他、DX実現に向けた取組みとして、デジタルツインがあり、DX実現のカギを握るのが3次元データである。設計の結果が3次元データとして残る理想についても説明がありました。
まとめ・謝辞
開発元からの機能説明から今後の方向性と機械設計実務者の生の声の講演から有益な情報を聞くことができ、今後の活動の参考になりました。
3DCADデータを中心として、メカと電気と制御の連携による検証が進んでくる他、CAEやxRによる検証も進み、RPAやAIによる設計業務の自動化も進んできていることを改めて実感しました。3DCADデータから製造・CAMへのデータの受け渡しや組立指示書の動画マニュアル作成など、2D図面の作成工数を減らした効率化が進んできそうです。
今回のフォーラムでは、有益な情報を得られた他にも、SNSなどで著名な方々とリアルにお会いでき、記念写真も撮影できたことが嬉しい出来事の1つでした。感謝です☆ありがとうございました!!