2019年9月12日(木)、13日(金)の2日間、切削加工入門セミナーが開催されました。いわてデジタルエンジニア育成センター(岩手県北上市相去町山田2−18)を会場に、講師は、ローランドディー.ジー.㈱様、㈱マクロス様です。満員御礼の最大16名の参加でした。
1日目は、3Dモデリングマシン「MODELA MDX-50」などの、切削機の使い方や活用事例について学びました。MDX-50は、さまざまな樹脂素材に対応し、最終製品と同じ素材を切削可能です。さらに、高精度な切削で曲面まで美しく仕上げられるため、リアルな試作で細部のデザインチェックや構造検証ができます。自動で刃物を交換できる「オートツールチェンジャー」や、オプションの「回転軸ユニット」により、夜間のフルオート加工も可能で、手間と時間を大幅に削減できます。デスクトップサイズで、経験がなくても簡単に操作できるなど、デザインモデルやワークキングモデル製作をはじめ、パーツや治具の内製化まで、あらゆる現場で“ものづくり”のプロセスを革新します。1日目の午後からは、実機を動かしながら切削データの作成や材料固定や工具取付などの機械の段取り等について行われました。
3Dモデリングマシン「MODELA MDX-50」について
3Dスキャナを使用しての3Dモデルデータの作成方法ついても、100万円以下で購入できる「EinScanPro」を実機で動かしながら紹介がありました。3Dスキャナで現物から3Dモデルを作成しようとした場合、光の反射を上手くとれなくてデータが取得できなかった穴などは、ソフト上で穴をふさいだり、デコボコな状態を滑らかにしたりなどの修正作業が必要になってくるため、簡単に出来ることではないですが、活用できるようになると非常に便利な道具です。
3Dスキャナ「EinScan」について
https://einscan.net
1日目は、切削データの作成に「SRP Player」という専用ソフトを使用しましたが、2日目は、Fusion360のCAM機能について学びました。Fusion360のCAM機能を使うことで、SRP Playerよりも、詳細な設定が可能で切削加工時間の短縮が可能です。Fusion360は、オートデスク社が提供している3DCAD/CAM/CAEソフトで、学生・個人での非営利の使用は無料で、企業での営利目的での使用でも月額数千円で使用することができます。安価ではありますが機能が豊富で、CAMツールパスの種類も多く、様々な加工に対応しています。工具やホルダーの干渉チェックがCAM上で行えるためドライランの時間を短縮できます。
2日間に渡り、切削加工の基礎について、学ぶセミナーでした。
切削加工をはじめることにハードルの高さを感じていませんか?今は数十万円で購入できる安価な切削機、無料のCAMソフトがあり、誰でも気軽に切削加工に取組める時代になっています。今後も岩手県内で切削について学べるセミナーが随時開催されていきますので、ご興味のある人は、受講してみてください。
岩手県内のセミナースケジュールについては、こちら
https://iwate3d.jp/schedule/