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レポートNo.077:CAD/CAM加工技術セミナー

2019年10月18日(金) いわてデジタルエンジニア育成センター(岩手県北上市)にて、講師にユニオンツール様、C&Gシステムズ様をお招きしての「CAD/CAM加工技術セミナー」を開催しました。

セミナーは、生産性向上をテーマに、工具及びCAD/CAMの最新情報を加工事例を交えて紹介。5軸ステンレス加工における工具選定と切削条件、2軸から5軸加工まで最適な加工パスと加工方法の考察など、今後の業務に役立つ情報を学びました。

材質:SUS304 同時5軸加工品

こちらの兜を例に加工工具の選定や加工条件について、実際に取り組んでいく中での失敗例や工作機械での違い、3軸、5軸の使い分けなどについて加工中の音なども交えて教えて頂きました。

今回、講師をして頂きました「C&Gシステムズ」様では、サーフェスモデラ一体型の金型向けCAD/CAMシステム「CAM-TOOL」の開発、販売、サポートを行っています。

CAM-TOOLの特徴として、 一般的なCAMシステムは受け取ったデータ(IGES等)を近似ポリゴンに変換しCAM演算を行っていますが、 CAM-TOOLは、曲面形状に工具をづ接触させる独自の演算ロジック「サーフェス演算」により、滑らかな加工動作と高精度な面品位を実現しています。
https://www.cgsys.co.jp/jp/cam-tool/function_features.html

5軸加工の機能として、高精度な3軸加工パスはそのままに、同時5軸パスへ変換できます。3DCAMの加工パスの設定に傾斜角度の設定を行うことで、自動で5軸のカッターパスを作成できます。

「スムージング処理」により旋回軸・傾斜軸は急激な角度変化をなくし滑らかな機械動作を実現しています。

5軸加工は、直線軸XYZの3軸に2軸の回転傾斜軸を追加した加工方法です。 回転軸を追加することにより、一回の段取りで多くの部分が加工できます。段取り替えの削減、特殊工具や専用治具、 放電加工用の電極作成 が不要になったり、工具の周速ゼロ点での加工回避が行えます。

CAM-TOOLの5軸機能は、傾斜軸は固定した同時4軸を基本として最小限の動作とすることで、安定した加工も期待できます。5軸パス作成の経験やスキルに依存することなく、簡単操作で加工面の連続性を確保した高品位な加工面を得ながら、干渉を回避した安全な5軸加工データ作成が可能です。また、5軸のカッターパス作成方法には、加工部位の特性や要求品質に応じるため様々な変換タイプを用意している他、 アンダーカットに対応した同時5軸専用加工モードの搭載や自由工具対応などにより、5軸加工の適用範囲を広げることができます。

CAD/CAMメーカーである「C&Gシステムズ」様からCAMソフトウェアの観点から説明を頂いた後、工具メーカーである「ユニオンツール」様から工具の観点から加工の考え方について話しをして頂きました。

ユニオンツール様のWebサイトに工具の技術情報があり、とても参考になります。
http://www.uniontool.co.jp/product/endmill/index_03.html

会社情報

加工を行う上では、様々な種類がある工具から適切なものを選定していく必要がある他、選定した工具と削る材料によって、速度や送り、パスなどの適切な加工条件が重要です。また使う工作機械やホルダーによっても大きな違いは出てきます。工具、工作機械、CAMなど様々な要因により、出来上がる加工品に違いが出てくることが今回のセミナーで改めて感じました。

今後も今回のような実例を交えた加工を勉強していくセミナーを開催していきたいと思います。何かご要望がありましたら、お問い合わせください。

最後に今回のセミナーのダイジェスト動画です。

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